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引退ビジネスマンのモノローグ



業務過多を生み出すマジメ組織

マジメな組織は危険なところがあります。

ふと気づくと自分の仕事が1年前の倍に増えている、なんてことがないでしょうか?(給料増えてないのに。。。)

前向きでマジメな組織は、これをやったら事業に貢献できるとか、こういう報告を定期的に行えば全体進捗が分かって打ち手をタイムリーに打てるとか、いった前向きで健全な案を具体化していく事が良くあります。

特に、パーツパーツしか認識できていない上長から依頼された案件は、そうなりガチです。

そして、やるべき事がどんどん増えていき、手に負えない業務過多になってしまうと不幸です。

成長企業でよくある傾向の1つとして、新たな業務は作り易いが、今既にやっている業務を無くすのが不得意さがあります。特にマジメな成長組織はその傾向が強いのです。

実務を担っているメンバーは特に「この業務ってホントにやる意味あるのでしょうか?」と言い出しづらいものです。ヘタすると作業者の目的はその作業自体をこなすことになってしまっていて、やっている事のその先の目的なんて考えたこともない、言われたことを正確に期限通りにこなすのが大切なミッションと捉えられている事もよくある事なのです。

ですので、いくつか大切な仕掛けをかます必要があります。

一つは、その作業の依頼を受けた人に、その作業の目的をしっかり接続するコミュニケーションです。目的を正しく理解すると、作業者は間違いにも気付いてより正しいアウトプットをしやすくなったり、目的により合致したアウトプットに変えたり、そのアウトプットを上長がプレなどに使う時はより使いやすいように加工するなどの工夫・改善にも繋がっていきます。

もう一つは、定期的にその作業が、今も必要なのかを見直す機会を作るという事です。私が担当している営業企画部署でも月1回~3か月1回ペースで業務一覧を再確認する場を作っています。そうそう簡単に削減業務が出てくる訳ではないのですが、あらためて業務の目的も確認でき、その目的だとしたらこっちの業務と一体化させると効率アップ・精度アップの両方が叶えられる、などという意見が出てくるものです。

そしてこの業務削減ミーティングの際には上席が最も積極的に「止めちゃおっか?」を言うスタンスを出せる事が大事です。

ある会社では1つ新しい業務を始める時は、既存業務2つを無くす、というルールを実施しているところがあるとの事です。そしたら最終的に業務がどんどん減っていってしまうではないか?というようなヤボなツッコミはせず、大変意味あるルールだと思います。業務が自ずと増えていく傾向にある事をしっかり認識したルールだと思うのです。

大前提として工数の記載された業務一覧・担当者一覧があってこそ出来る施策でもあります。(ちなみに業務一覧は絶対に作って更新し続けるべきです。メンバー間の業務量のアンバランスが一目で分かります)

メンバーの適正業務ボリュームを可能な限りチューニングし続けるスタンスがマネージャーには必要ですね。

一方で人員不足はイノベーションの最良の母でもあるので、適度な業務過多・人員不足が成果創出においては最適な状態かも知れません。安楽な状態に置かれると人はそこに順応してしまい、火事場のバカ力を発揮しづらい体力になってしまいます。

そういう意味では、ちょいと人不足だけど、明るく楽しい職場が最良の職場ですね!!

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