これはどうやら間違いなさそうです。例外も勿論ありますが、極少である事は歴史が証明しています。
身の丈以上とはどういうことでしょう?
これは自分が適正にコントロールできる財・権力・責任の事だと思われます。自分が影響を及ぼす主体者であって、その影響がどこまでどのように及ぶのかを理解していれば適正な判断が出来ると思います。自分が正しくコントロール出来る範囲と、自身が保持するそれのサイズが合っているかが分からなくなってしまうと途端に歯車が狂うようです。そう言う経営者を何人か見てきました。身の丈を超えたモノを手に入れてしまうと自分のサイズを見間違えるようです。

必要以上に持つというのは財産・権力・知名度など他者との比較が明確になされてしまうもので、そこには切り離す事が出来ない責任が伴うはずなのですが、それは本人には見えづらいようです。
持ってしまった人の周りには、うじゃうじゃと金の亡者が寄ってきます。そして「特別な情報」を持ってくるのです。特別扱いされ、自分が特別な存在に思えて来るのでしょう。だんだんと自分の実力を過大評価してしまうのです。そうやって何かが狂っていき、何処かで破綻します。
ホントかどうか分かりませんが宝くじで億単位を得た人の6割は破産している(?)、あるいは取得前よりも不幸になっているとかいないとか?※どなたかデータを持っていらっしゃれば教えて欲しいです。

そうならない為には、謙虚さを忘れない事ですね。それは明るく前向き、楽天的に考えることと相反しません。
謙虚で善良な心根を持ち続けられる人の元には、彼を支援したい人達が自然と集まって来るものです。一部、その善良さに付け込んでやろうとする人も来るでしょうが、健全な腸内環境のように悪玉菌は一定量以上には増殖出来ない環境があります。
健全な謙虚さはどうやって保つのでしょう?
それは冷静な分析の基づくのではないかと思います。

成された事に関わる人達の多さ、誰か1人の成果ではない事を冷静に認識出来るか?と言う事だと思います。現在のビジネスは複雑に入り組んでしまっていて無数の人達が関わるヴァリューチェーンのなせる技になっています。特定の誰かが圧倒的ヒーローである事はあり得ないのです。
成功したプロジェクトには、アレをやったのは自分だと言う人が沢山存在します。中には端っこに関わっただけの人もいますが、間違いではありません。やった人は関わった人の数だけいます。
そこのリーダーたる役割を持った人が成果を独り占めしてしまっているケースがかなりあります。実際に関わると笑止千万と言うケースもかなりあります。

腐敗は周囲からしか分からない事かも知れません。自分自身の変化は毎日の体重変化と同じように気付かない内に自分の中に巣食ってしまうのでしょう。
権威主義国家や、ダメなトップがいる企業ではそのリスクが分かっている筈なのに必ずそちらへ向かってしまいます。力のあるご意見番が必要ですね。あるいはそのトップが天才で身の丈が抱える事業のサイズまで拡張出来る能力が必要です。
基本的には、謙虚なスタンスで実際の身の丈をしっかり認識して、関わる人達の力を集結して、適正な評価配分が出来る人は、きっと同じような成果を数多く再現出来ると思います。
どこかの組織に所属しないとならないなら、そんな組織であって欲しいですね。
