人間社会には面白い法則がたくさんありますね。日本でも会社組織に悉く当てはまるのがこの「ピーターの法則」です。

「ピーターの法則とは「能力主義の階層組織の中において、人は自らの能力の極限まで出世する。 しかし、能力を有する人材は、昇進することで能力を無能化していく。 そして、いずれ組織全体が無能な人材集団と化してしまう」という衝撃的な内容のこと。 会社など組織を構成するメンバーの労働に関する社会学の法則の一つです。」とな事です。
各人の能力限界まで出世して、停滞し、そこに居座り、組織活性を阻む悪影響があります。

法則の名称を知っていようが、いまいが、ピーター法則許容派と拒絶派に分かれるものです。私は圧倒的拒絶派で、配下メンバーに役職を付ける際には仮に同じ能力のメンバーが2人いたら若い方にその役職を付ける傾向があります。
若くして同じレベルにいるのであれば、そっちの方が能力が高いと言う証明で、出来る人に役職を任せた方がチームメイトにとってもハッピーなハズと決めつけてかかってしまいます。

これはこれで偏っているのでオススメは出来ません。そもそも人の能力って人間関係構築力・近くの人を勇気づける力等みたいな判定しづらいモノも大きいですし。
この法則を組織制度で見事に打破していたのが私の古巣のR社でした。35歳になると3年ごとに退職金が倍になるのです。4年目になるとまた元通りの退職金に下がってしまいます。

最初は変な制度だなぁ、と思っていましたが、3年ごとに自分自身の市場価値とR社での今後のキャリアアップを真面目に考えざるを得なくなるのです。
そうやって、転職したら自分の年収はどれくらいになりそうだとか、どんな求人があるのか、転職マーケットはどうなっているのか、等を自然と学んでいくのです。
この仕組みを上手く使って自分自身を活性化させている人は転職しようが、残留しようが、ビジネスマンとしてそれなりに成長していっていると思います。中には給与のみで転職して失敗してるケースも少なくありません。会社の看板力と自分自身の実力の見誤りと社風のミスマッチが主な理由のようです。※かなり独特な社風なので他社に馴染めないケースが少なくありません。

この仕組みを利用して欲しく無い有望株メンバーも辞めていってしまうリスクもあります。ですので会社はそんな野心ある若者が居たくなるような会社創りの努力を怠れなくなります。
こう言ったリスクを許容してでも組織活性化を優先しているR社はある意味立派だと言えますね。※大前提としてこのビジネスモデルでの利益率の高さがそう言ったチャレンジが出来る前提でもあります。
在籍中、私などは邪魔くさい上司を「ピーター部長」と陰で呼んでたりした不良社員でした。。。

そして、いつの間にか自分自身がピーター部長に近づいてした感覚を持つようになるのです。そこで更に自分を伸ばせる世界を見つけに出掛けたのでした。
つくづく人は「旅するピーター」だなぁ、と思います。スナフキンが旅先に留まらないのは彼もピーターだったからかも知れません。(でもムーミン谷には戻ってきますね!)