
カール・ポランニーはその名著『大転換―市場社会の形成と崩壊』のなかで、市場経済を「悪魔のひき臼」にたとえ、関係するものすべてを粉々にし、それに関係したら最後、われわれは後戻りできない。それが現代という時代の経済環境であり、資本主義の正体だと記しています。

正に言い得て妙な表現だと思います。東証プライム市場上場会社に参画して、つくづく思います。どうにも動かしようの無い市場原理と足枷で限定さられたルールの中で、なんだか腑に落ちない感覚に囚われ続けている今日この頃です。

無理やり簡単に表現してみると、搾取する側か、される側か?あるいはそもそもそれって搾取なのか?と言う疑問です。
便利な世の中に確実になってきているのに、必ずしも幸福感は高まって来ていないようです。人類誕生の時から何万年もついて来た飢餓状態は一部のエリアを残してほぼ解消されて来ているようです。「ファクトフルネス」参照

私たちが身を置いている資本主義社会での勝ち方とは何があるか?を考えてしまいますが、そもそも答えは一つではなく百者百様です。
ステレオタイプ的に正解た思われるのは、搾取する側、ルールメーカー、資本家になる、と言う事だと思います。
搾取されない立場を獲得する事でストレスを感じづらい立ち位置につくと言う事でしょうか。
一方で、意志を持って気付かない、あるいは別の価値観で生きるのも一つの幸せ追求だと思います。マトリックスの世界の赤いカプセルを飲む事と同じです。決して否定されるべきではありません。
上記とは別に、資本主義の推進パートを担いつつ(その認識を持ちつつ)生活安全を手に入れ、そこそこの幸せや、莫大なお金ではない価値観を深めて生きる、などもあると思います。
どんな方向にいくにしても、一番大事な事は自ら考えて、自ら決めているか、という事です。やらされているのではなく、自らやっている、と言う事が大事なのではないかと思います。自分を他者に操らせない事が本当に大事なのだと思うのです。大人になってからそんな風に強く思うようになりました。
自由と言うのはかなり責任や孤独感に囚われがちな大変な状態でもあると思うのですが、自由と幸福感はとても近い位置にあると思います!!

自ら考えて、自ら決める大人になりましょう!!
