社会人になると大小様々なプレゼンをする事になります。資料を作り込むものから、短時間のトークだけで済ませるものを含めて、相手の意思に影響を及ぼすものは全てプレゼンです。
大げさな詐欺師のようなプレゼンはちっとも魅力的ではないですし、たくさん資料を作りましたと言う努力アピール型のプレゼンも時間の無駄です。どちらも相手視点をすっかり無視したものだからです。

今までの自分のプレゼンの成否や、他者のプレゼンを観察して、だいたいのケースで好まれる(=成果に繋がる)ものは以下の要素を揃えているようです。
①全体のトーンとして絶対に外せないのは、「端的に伝わるか」と言う事です。そこまでシャープに磨かれているかどうか、事前に他者目線を交えて練ると良いです。これって伝わる?と言うフラットな意見交換出来ると数段良いものに仕上がります。

②そもそもの課題が明確に示されているか。課題提示されていない企画書が実は非常に多い実態があります。
③どう解決するかの手法・プロセスがバラつかずに優先順位をつけて明示されているか。

④その成果予測を、根拠と共に示しているか。成果は無理矢理にでも数値化しないと他者には分からないものです。
⑤それがプレの相手方にどれほどお得なのかを示されているか。判定者が何を求めているのか分かった上でないと空振りするリスクもあります。ですので事前の課題ヒアリングがとても重要です。

その他にも細かい事がいろいろありますが、あとは対話しながら調整すれば良いかと。
例えば、検討内容の信憑性を高める為に、メリットの数値化は当然として、デメリット・リスクを提示する事も大事です。
プレの手法については、しゃべり過ぎていないか?プレの相手に考えさせ、質問させ、定着させる時間を持っているか?がとても大事です。熱意があり過ぎたり、逆に根拠薄弱さを覆い隠す為に、一方的に喋るのはNGです。この手の人がたくさんいます。プレを対話調にしながら、相手の理解度に合わせて分かりやすく進めたいものです。

そして、確実に実施する為に、出来ればプレの相手のキーマンに事前に打診出来ていると良いです。キーマンの思惑が何処にあるか、を充分に理解しておければちょっとしたチューニングを準備しておくだけでスムーズに結論に持っていける可能性が高まります。
プレされた側は自分も作るプロセスに加わりたい欲求を持つ事が多く(良いものになりそうな時や、インパクトの大きい施策は特に)、大した事でなくても修正やアドバイスをしたがるものです。自分も主体者として関わりたいのです。プレする人は、これを許容出来るか?がとても重要なポイントになります。

私はこれが苦手でした。。。ヒトのアイデアをベースにして自分の手柄にしようとするエラい人達はとても多いです。でも、本来的にはそんな事はどうでも良いのです。より大きな視点でより良いものを作る為のプロセスと割り切る必要があります!!
そして、実行のプロセス・実行者・協力者・推進スケジュールに確信を持てる現場感と設計までイメージが出来上がっていれば、多少の想定外は必ず起こるものの、かなり成功確率が高まります。

内容の大小はさておき、こんな経験を何度かすると、プレゼン作成のかなり早い段階で、これはイケる、と言う感覚が見えてくるようになるものです。それがなかなか見えて来ない案件はやはり苦戦する傾向が強いと思います。
この時、頭の中では直感的に未来を察知しているのだと思います。「直感」については、とても大事と言う人と、直感なんかに頼ってはダメだと言う人に二極化するとおもいますが、私は圧倒的に前者です。直感とは関係するデータが大量過ぎて未だ言語化出来ていない分析力の事だと思います!!

もっともっと経験を積んで直感力鍛えて、プレゼン能力を高めて行く必要があります。ビジネスマンを引退しても、世の中と関わると言う事は多かれ少なかれプレの連続だと思うのです。