残念な口癖が定着してしまっている人がいます。

本人にはそんな気はないのに、その口癖が及ぼすマイナス影響がその人のキャラクターを色づけてしまうようなケースです。
一番気になるのは「すみません」です。
これを口癖にすると、その人は常に相手よりも目下的な雰囲気で全てが進んでいってしまいます。
「すみません」の意味が、申し訳ないですと言う意味の時もあれば、ありがとうございますという意味の時もあり、ちょっとイイですかの意味の時もあり、言う側からすると便利な口癖です。が、曖昧で意味不明なとこが多いのと、下手に出過ぎで相手によっては悪用されてしまう言葉だということです。
謝るときは申し訳ありません、感謝を伝える時はありがとうございます、相手の時間を拝借する場合は〇分ほど時間をいただいてもよろしいですか、等の方が明瞭で良いと思うのです。

日本人の阿吽の呼吸を象徴するような言葉で、悪くはないのですが、使い過ぎると言う側も、言われる側も曖昧な中で会話が進んでいくように思えてとても残念です。
配下メンバーでそういう口癖のメンバーがいると、必ず指摘させてもらい、別の口癖に置き換えた方がよい旨を伝えさせてもらっています。
他に気になる口癖は「いえ」「いや」ですね。NOではないのです、感嘆的な意味合いで使われるケースが多いのですが、人によっては何故いつも否定から入る?と思われている事もあります。

あと「逆に」「て言うか」というのを口癖にしていた先輩がいましたが、すべて逆じゃないのです。これはどういう口癖なのだろう?まずは独自性を出したいと思って「逆に」「て言うか」と言ってしまっているのだろうか?と随分と悩まされました。結局、距離感が中途半端な先輩だったため、その口癖の由来など聞けませんでした。非常に心残りな経験です。できれば、それって逆じゃないですよね、先輩なんで全部「逆に」ってコメントからスタートするんですか?って聞いてみたかった!!
私自身も口癖を矯正した経験があります。「う~む」という考えているフリする、ちょっと偉そうな口癖だったのですが、これは「なるほどですね~」に置き換えました。

またメンバーとの会話の際や、ミーティングの際には「違和感ない?」とヘラヘラ聞くクセを身に着けました。きつく言うと心理的安全性を奪ってしまうのでヘラヘラ言うのです。
これらは相手の方に聞いてみないと本当のところは分からないとは思いますが、会話の進み方からするとそれなりに機能していたかなぁ、と思います。
「人はその人が使う言葉で出来ている」というような本がありました(これは自分が自分に語り掛ける言葉で出来ているという本でしたが)、対外的にもその人が使う言葉でキャラクターが形作られるのだと思います。

考え過ぎかもしれませんが、意識的に変えていく事で自身のコミュニケーションのトーンが変わっていきます。自分自身のデザインの一つとして考える価値はあるかも知れません。