バネチャンネル

引退ビジネスマンのモノローグ



良い時に悪い未来を思い、悪い時に良い未来を思う

最も怖れ、最も惹かれた取引先の社長に教えられた事です。

彼は私より10歳歳上で、日本の不動産仲介エリアで最も競争が激しい城南エリア(世田谷、目黒、渋谷など)で一代で最強の仲介会社を作られた方です。

最初に先輩から引き続きで同行してもらった際に、社長から教えて頂いた事をメモしようとしたら「何してるんだ!メモなんか取るんじゃねえ!」と叱られました。。。情報は最も貴重な商材となるのでメモして他にバラされるのは許さない、との事でした。メモしなくてもバラされる事はあるだろうとは思うものの、そういうスタンスを示さないと受け入れない方でした。

ある時、気付いたのですが、彼らは戦国時代を生きているんだ、と思いました。そう言えば、雰囲気が勝手に思い浮かべる信長像と合致するなぁ、と。そう言えば、他の会社には家康みたいな社長も秀吉みたいな社長もいる、とひとり悦に浸っておりました。

戦国武将は孤独です。本当に信頼する社員がいたかどうか不明です。

そこに、私のような自称「利益をもたらすスパイ」が彼らの従業員とちょっと違うトーンで接すると情報収集役としてそれなりに役立てたのかも知れません。各武将に(いろんな意味で)可愛がって頂きました。

武将社長は、ビジネスの理論など勉強していません。実地で学んだ知恵を活用して真剣に戦っています。そこに、私のような理論をちょっと知ったかぶって語る若造が行って情報交換すると、自らが多大な犠牲を払って手に入れた知見が理論的にも正しいとされて世の中で推進されているのだと言う事を確かめる為のツールにもなっていたのかも知れません。

そんな信長社長が私にしみじみと語って下さったのが冒頭の言葉です。どんな時も、慢心するな、挫けるな、禍福は糾える縄の如し、と言う事を肝に銘じて重心低くして取り組むべし、と教えて下さりました。

全く、その通りだと思います。

その社長は既に引退し、その会社は売ってしまいました。その会社からは数多くの優秀な経営者を輩出してきました(これが社長らしいところなのですが、ほぼ全て喧嘩別れ?だったように思います)。

会う度に非常に緊張し、一歩間違えれば切腹みたいな状況でとても鍛えて頂きました!

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